中学硬式野球チームの立ち上げで中学校軟式野球部の存続が厳しい状況に。

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野球

野球離れ。

少子化に加え野球というスポーツが子供たちから選ばれないことにより、格層の野球人口が著しく少なくなっており問題視されています。

数年前からその野球離れの流れは加速し、メディアなどでも取り上げられるような深刻な事態となっております。

今回お話しするのはそんな野球部員減少の一途を辿っている、ある地域のお話です。

その地域の近隣で関係者、指導者達が頭を抱えております。

戸惑いもありますが、前向きな意見もあり現在その地域では中学生の野球環境とを見直すようになっています。

今回は中学生の野球部についての話題となりますので、中学校の部活動として行われている野球についてお話しします。

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その地域の学校数と野球部員数は?

 

この地域にはそこまで大きくない市が2つあります。

もともとは一つの市だったものの、分裂しました。

現在、二つの市で合わせて15校程の中学校がありほとんどの学校に野球部があります。

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中学生野球部の部員数は?

 

そんな2つの市からなる地域ですが、中学校の軟式野球部の部員数は年々減少しており半数近くは他校との合同チームとなっております。

小学校で野球をしていた子供たちが中学校の軟式野球部に入らないといったケースも目立ちます。

来季より一時休部、またその後部員の増加が見込めない中学校は廃部予定のところも出始めている状況です。

 

指導者、関係者が頭を抱えるある動きが

 

部員が少なくなり深刻な状態に陥っている中学校軟式野球部ですが、さらに活動が危うくなるある動きがあります。

それは、その2つの市を活動拠点とした中学硬式チームが立ち上がった事です。

立ち上がった時期はちょうど小学6年生が卒業する少し前の2月のタイミングです。

新中学生に勧誘をかけておりすでに入部希望者が集まり始めているそうです。

もちろん、中学校の軟式野球との掛け持ちはできません。

これまでもその二つの市の中学生を対象とした硬式野球チームの立ち上げの噂はあったものの実際にチームができることはありませんでした。

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中学硬式チームを立ち上げた指導者はどんな人?

 

今回中学硬式チームを立ち上げた監督さんは、もともとその2つの市の中のある学校で外部監督として指導されていました。

その学校も部員数の減少が進んでおり、現在その学校の野球部の部員は1人となってしまいました。

その学校の監督さんは、中学校の軟式野球を引退した三年生を集めて硬式野球選抜チームを作り各県の中学硬式チームとの親善試合をするといった活動をして来られました。

高校野球にスムーズに取り組んでもらいたい、レベルの高い選手を集めて貴重な体験をさせたい、体力を維持させたい。

という目的があり、実際に中学校の軟式野球の過程を終了した多くの選手たちがその監督さんの元で一時的に選抜チームとして硬式ボールでの野球活動に取り組んでいました。

その活動は近隣中学、高校からも支持されておりました。

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一部から中学硬式チームの立ち上げに後ろ向きな声が出ている

 

今回立ち上がった中学硬式チームですが、やはりこれまで中学生を指導してきた方からは苦渋の声が聞こえてきます。

『ただでさえ人がいないのに、硬式チームが立ち上がったら選手を取られてしまう』

『学校の部活としての野球が成り立たなくなる』

といったところです。

来季から近隣中学校との合併を余儀なくされている学校もあり、二校合わせても部員数はそこまで確保できないような状況の中、さらに厳しくなるとの見通しが立っています。

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いい活動と称賛する声もある

 

保護者さんや、選手本人達の中では中学校の部活である軟式野球にあまり魅力を感じていない方がいるのも事実です。

『練習時間が長い』『毎日練習したくない』という声があり『いろんな中学生が集まるチームの方が楽しそう』『週の半分くらいの活動なので気分的にも楽』『硬式ボールで野球ができる』という前向きな声も聞かれます。

僕が話した学校の指導者さんでさえ、この硬式チームの立ち上げは正しいのかもしれない。確かに今の中学校の部活には魅力がない。

とおっしゃっていた方もいました。

今回クラブチームを立ち上げた監督さんのこれまでの活動と実績もあり、前向きな声の方が多いような気がします。

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問われる中学校体育連盟の方針

 

バランスよく各カテゴリー、世代の野球活動ができることが求められます。

例えば、中総体以外の試合には合同チームでエントリーすることができます。

しかし最も重要な大会である中総体となると、学校単体チームでしか出ることができません。

中学校の軟式野球は普段他の学校と合同でしているけど、中総体には単体では人が少なすぎて参加できない。

といった学校が出てきている状況です。

足りない人数はほかの部活から借りて出場する。という状態になっているチームや、1、2人しか部員がいない学校は試合にならないとい事で中総体への出場を辞退することに。

合同チームでの参加も認めて欲しいという声も上がっており、連盟にも届いているのそうなのですが、なかなか改定することは難しい状況とのことです。

部員数が少ないのは野球部だけじゃない。

その地域やさらに野球部だけを特例として認めるわけにはいかない。

ということです。

しかしもし全国的に休部や廃部が進み中学校の部活動として野球が成り立たなくなってしまった場合は、1番価値のある大会である中総体の運営方法の見直しも必要になると思います。

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野球をする環境を選ぶのは選手本人と保護者

 

今回は新しく立ち上がった中学生硬式グラブチームについてお話ししました。

中学校の部活としての軟式野球を選ぶか、選抜チームとしての硬式野球を選ぶかは選手とその保護者さんが決めることです。

自分に合った環境で野球に思いっきり打ち込んで欲しいと思います。

また中学校野球部だけではなく、選手が少ない現状の中でどのようにすれば選手達に満足な活動をさせてやれるのか。

協会や関係者達の決断が必要になってくることと思います。