毎日いろんなグローブの修理加工をしています。
簡単な修理から難い修理まで実に様々です。
そんなある日、今回は断ろうかな・・・
と思ったハードな修理加工を依頼されました。
なんとか加工が終了しましたので紹介してみることにしました。
野球ショップに修理依頼をしても断られる可能性がある程に傷んだグローブの修理加工です。
ひどいグローブの破れがコチラ
今回依頼されたグローブです。
お買い上げされてから一度破れ修理をしています。
今回硬式野球を始められたということで消耗が激しくなりお持ち込みされました。
消耗はしておりますが大切に使用されていることが分かりますね。
裏返してみると修理跡があります。
前回の修理の時点で多数箇所を縫い付けていることが分かります。
以前縫い付けていた糸はすべて取り除き、一度裏から当てていたレザーもはがしてしまいます。
糸、裏の当て革を取り除くと破れている部分が出てきました。
捕球面を中心にボールが当たって擦れる場所が破れてしまっています。
グローブ修理を断ろうと思った理由
なぜ今回このグローブ修理を断ろうかと思ったかというと、レザーがフヤけていた、修理が二回目だった、擦れて薄くなっていた。
ということです。
コチラのグローブのレザーはオイルや手汗によりふやけてしまっている状態でした。
修理を一度していたこともあり、同じところがまた消耗している状態です。
周辺のレザーも擦れて破れてしまっていました。破れた革の一部がちぎれてしまっており無くなっているところもありました。
今回修理をしてどのくらい持つのか・・・またすぐ悪くなるのではないか?
と思いましたが、どうしてもこのグローブが使いやすいとの事で依頼を受けることにしました。
一応お預かりする前に、耐久性を戻すことができないかもしれないということは承諾いただきお預かりしました。
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グローブの破れを縫い付けまくった
今回は多数破れや消耗箇所があったのですが、特にひどい場所をガッツリ縫い付けしました。
特に親指の付け根部分は捕球面から背面まで広い範囲でハードな破れがありなるべく耐久性を取り戻せるようにしっかり縫い付けました。
なんとか縫い付けは完了しとりあえず大丈夫かな、と全体を入念にチェックして組みなおしました。
グローブの修理に出しても完全には治らないことがある
今回の修理のように消耗が激しすぎるグローブは修理をしても完全に耐久性を取り戻すことはできないかもしれません。
もちろん、修理を断られたら受付してもらえません。
しかし、使い慣れたグローブが一番いい事は野球ショップの店員さんが一番理解しています。
どうしても修理して使いたいという方は事情を説明し修理依頼をしてみてはいかがでしょうか。
現在の状態や修理後の仕上がりに関することなど、グローブ修理の経験が豊富な職人さんからアドバイスをもらえるはずです。
大事なグローブを修理して使いたいと思うことはとても素晴らしい事です。
ギリギリまでしっかり使い切ってあげましょう!!
さいごに
どれだけキレイにメンテナンスをしていても、必ず悪いところが出てきてしまうのが野球グローブというアイテムです。
今回少々無理やり修理をしたグローブも、使っている方はとてもこまめにメンテナンスをしています。
早めの修理を心がけ、なるべく消耗部分がひどくならないようにしていきましょう‼︎
ではでは。